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歯車と松の実、ピニョンの語源

ピニョン(pignon)という単語がある。 フランス語で「歯車」を意味する。 ただ、この言葉、なぜか「歯車」の他に 「松の実」という意味まで持ってる。 歯車はピニョン。 松の実もピニョン。 なんだこれと思って語源を調べた。 すぐ分かった。 ピニョンの語源は、 ラテン語のペンナ(penna)というところにあるらしい。 そしてペンナというのは英語の「フェザー」、 つまり「羽根」のことだ。 ・・・歯車とも松の実とも関係ないじゃないか。 と思ってさらに調べると、 このペンナ、「羽根」の他に、 羽根をむしる、身動きを取れなくする という意味もあることがわかった。 「ちょっと奥さん! あんたんとこのニワトリ、 ちゃんとペンナしとかないと飛んでっちゃうよ!」 「あらあらごめんなさい!今度から気を付けるわね!」 羽をむしって身動きを取れなくする というイメージは、 ギチギチと一定の動きをすることしか許されてない 歯車のイメージと重なるものがある。 ここからペンナ、ひいてはピニョンに 歯車という意味が付与されたのではないか。 同時に羽根をむしった鳥の姿って、 松の実の形と似てるんじゃないか? そういうところからピニョンというフランス語は 松の実という意味も手に入れたのではないか。 ちなみに、 ペンという言葉の語源も、 ラテン語のペンナから来てる。 だって、昔のヨーロッパのペンって羽根がついてるもんね。 さらにパスタのペンネ。 あれもペンの先みたいな形をしてるから、 そう呼ばれてる。 こういう風にあれこれ考えてみると、 ピニョンという言葉から、 歯車、松の実、ペンナ、ペン、ペンネという、 まったく関係のないように思われる語たちが 相互に関連付けられていく。 なかなか、面白くないですか?

縄文、天台本覚、「尽くし」、悪党、和儒、密教的神道、水戸学的、「カギリ」、飄窃、色悪、包装

日本の美について。 ■ われわれは日本の伝統文化というと、すぐに「もののあはれ」や「ワビ・サビ」だけを思いすぎる傾向がある。そのくせ「もののあはれ」と「ワビ・サビ」をちゃんと説明できる人なんて数えるほどしか見たことがない。 ・・・ たとえば縄文の感覚、天台本覚の感覚、「尽くし」の感覚、悪党の感覚、和儒の感覚、密教的神道感覚、水戸学的感覚、「カギリ」の感覚、飄窃の感覚、色悪の感覚、包装の感覚などは、いずれも日本の伝統文化や伝統思想のどこかに深く結びついている。ところが、これらが引っ張り出せない。ついつい日本の美学は「秋草」だと思いすぎている。 804夜『伝統の創造力』辻井喬|松岡正剛の千夜千冊 http://1000ya.isis.ne.jp/0804.html ■ マジかよ。

哀歌

お分かりいただけるだろうか。 高校時代からの付き合いだった奴に、 別れを告げなければならない悲しさ。 当時、定価68000円だったところを、 半額以下で購入したミニコンポ。 いまやCDを入れても 「NO DISC」と表示するばかりで、 何も認識しようとしないミニコンポ。 部屋に届いた時の、 あの8年前の興奮は消え失せ、 もはや興醒めすら引き起こさない。 ああ、エレジイ、エレジイ。 5年間の保証書もただの紙。 SONYのポータブルプレーヤーと、 Time Domainのスピーカーを買おうかしらと、 心はすでに次のことを考え浮き立ってる。 さよなら、エレジイ。